先人たちの教え
- 山口 祐臣
- 2019年7月12日
- 読了時間: 2分
先日、祖母の一周忌法要がありました。 代々、長くお世話になっているお寺の住職さんにお願いしてお経をあげていただきました。 その後、法話をしていただいたのですが内容は以下のようなものでした。 「お仏壇が非常に古いもので、木で出来ていてお線香が染み付いて真っ黒くなっています。阿弥陀様も同じように木で出来ているために綺麗に磨かれているものの、同じように真っ黒く燻されたようになっています。 (亡くなった祖母は)毎日、手を合わせておられたと聞いています。 「薫習」という言葉がございます。お線香の香りが染み付いて毛穴から出るかのように、仏の教えが身体から自然と滲み出る。このような域に達すると素晴らしい訳です。お祖母様は、きっと極楽の世界でお過ごしになっておられると思います。」 私自身に信仰は無いのですが、とても良いお話だと感じました。 住職のお話にあった、日頃の行いの積み重ねの大切さを説くという意味においては、ビジネスの世界も同様です。 立ち振る舞いや無意識に出る雰囲気や言葉がその方の存在感、積み重ねた経験の「重さ」として表れると私は思います。 1日、1週間の長さは誰しもが平等に持っているものです。この時間をどのように過ごすか次第で、5年後、10年後に大きな差になって表れてくるでしょう。 お盆やお正月、地域のお祭りなどの固有の文化や風習が失われつつある現代の日本。 私たちが何気なく触れている日本の風習や文化には、先人たちの貴重な教えが沢山詰まっています。機会がありましたら、聞き流しがちなお坊さんのお経や法話に真剣に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。 私の祖父母の世代が入植し、苦労して切り拓いたからこそ、今見ているこの豊かな田畑があるわけです。 私は何を残すことが出来るだろう。そのようなことを考えながら故郷を後にしました。


























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