「まさか」は起こる
- 山口 祐臣
- 2018年10月19日
- 読了時間: 2分
街中を歩いていて、歩道の上に黄色い凹凸の ついたブロックを頻繁に見かけると思います。 視覚障害者の方のための点字ブロックです。 私がショッピングモールを歩いていると、 白杖を持った方が点字ブロックの上を 歩いていました。 杖を先で突きながら慎重に歩いています。 ふと先に目をやると、飲食店の前に 納品分と思われる荷物を大量にのせた 台車が点字ブロックの上に置いてありました。 声をかけようと思った矢先、白杖の方が 台車にぶつかってしまいました。 幸い、転倒することも怪我をした様子も 無く、避けて歩いて行かれました。 飲食店の方には、私から「白杖を持った方が 台車にぶつかったので、もう少し中に 入れてください」とお願いをしてきました。 日頃、障碍者の方のための施設や、非常用 設備は目にするものの、実際に利用すると ころを目にすることは稀なので、つい 「まあ使わないだろう」「ほんのちょっと の間だから」とおざなりに考えてしまいが ちです。 しかし、こうして実際に利用する方々が おられることは、「確率が低い」という 理由で除外されるべきものではありません。 先日、北海道も経験しましたが、全く予期 せずに大きな災害がやってくることもあります。 普段は使われることのない設備や、特殊な 状況を想定したルール。これらも 「まあ来ない」「多分起こらない」では無く その時が「来る」ということを想定した上で 存在しています。 組織や企業が誰かに不利益を及ぼした場合、 企業イメージのダウンや訴訟リスクということも 当然、考慮に入れなくてはなりません。 特にSNSなど個人の情報発信力がかつてないほど 高まっている現代社会においては特に慎重な 対応が求められます。 しかし、そうしたことよりも守られるべきは「人」 お客様を大切にすることは当然のこと。 その上で「すべての人」を大切にする企業こそ 持続的に継続し、発展する権利を有するのが 現代の企業経営の基本です。


























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