忘れてはいけないもの
- 山口 祐臣
- 2018年6月9日
- 読了時間: 2分
ある日のことです。 トイレを使わせていただいていたところ 清掃の女性が入ってきました。 「すみません、作業中だったのですね。 申し訳ございません」 と、お伝えしたところとても驚いた表情の あと、笑顔になり。 「有難うございます。どうぞ気になさらず。 体調崩されたら大変ですから」と仰って いただきました。 少しお話をさせていただいている間に、 このような言葉がありました。 「お礼を言ってくださる方なんて少ない ですよ。私たちは下に見られていると 思いますから」 とても気になり、「何故そう思うのですか」 とお尋ねしたところ、「お金を払っている から、やって当たり前と皆さん思っている のではないですか?」 具体的な理由は仰らなかったものの、残念 なお返事が返ってきました。 TOTO社の調査によると、飲食店のトイレが 汚いと77%の方は、お店に対するイメージが 悪くなり、お料理やお店のレベルが同じなら 他のお店を選ぶ方が46%もいるという結果で した。 お客様からの視点では、提供するサービスや 商品と同等以上に、トイレの清潔さは重要で あるという訳です。 ということは、トイレや店舗の清掃をしてく ださる方々も、共にお客様におもてなしをす る大切な仲間であり、同僚であるということ になります。 職場のトイレも同様です。 汚いトイレであれば、会社への満足度やモテ ィベーションが下がり、場合によっては、ト イレの使用を我慢するなどによって、健康を を損なう可能性も考えられます。 一見、単純作業に見えるトイレの清掃も、 見えない汚れや、トイレの形状により落ち づらい部分の汚れを効率よく綺麗にするに は、経験と技術が必要です。 ベテランの方々が担う要素は、思う以上に 大きなものです。 もし、あなた自身や同僚の中に少しでも 清掃に従事する方々を下に見る気持ちや 言動があるのでしたら、今すぐにゴミ箱に 捨ててください。 あなたが管理者で、清掃の方々を軽視する 社員がいるようでしたら、トイレの清掃を 交代で経験してもらうことも、仕事の重要 性と施設を綺麗に大切に使う心を養うこと に繋がるでしょう。 忘れがちですが、表舞台に立つ人のみでは 何事もうまく回りません。 裏方で支えてくださる方々がいてこそ、 仕事が出来ることを、私たちは努努、忘れ てはいけないのです。


























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