数値目標の功罪
- 山口 祐臣
- 2016年12月5日
- 読了時間: 2分
『KPI』
こうした言葉を耳にされたことは
あるでしょうか。
数値化しづらい事柄を、数値として表し 経営指針とする手法です。近年はマーケテ ィング的視点から現場で用いられることが 増えています。
目標設定が明瞭になることで、行動指針が
示しやすい、一つ一つの仕事への評価や人 事考課がしやすいというメリットがありま す。
ただし、それは目先の数値目標を示したに
過ぎません。その会社や組織が社会で果た すべき役割や理念が無く、業績向上のみを 目的としたり、企業が目指す目標を上司が 深く理解しチーム内への落とし込みが出来 なければ、数値目標の達成のみが仕事の目 的となります。
そうなれば手段や質を問わず、求められた
結果のみを追い求めることになります。
こうした事例は、右肩上がりで成長を続け てきた企業が成長が鈍化したり、さらなる 業容拡大を焦る局面でよく見られます。 数値目標を課すこともマネジメント手法の 一つですが、その両輪として必ず誰のため にその業務を行うのか。その目的と意義を 浸透させて、初めてマネジメントの責務が 果たされます。
文責を明示せず、根拠も極めて曖昧。おま けに慎重な情報提供と法令遵守が求められ る医療、健康分野での無責任な情報提供に より閉鎖に追い込まれたサイトの件。
閲覧数や訪問数にのみ執心し、閲覧した方 々がよりよい生活を送るため質の良い情報 を提供するという役割を全く無視した結果 起こるべくして起こった今回の騒動と言え るでしょう。
その仕事が誰のために、何の目的で行うの
か。今一度振り返る必要を痛感させられる
とともに。
情報を得る際には誰が発信し、その中身が
本当に価値がある正しいものなのか。
『人は信じたい情報しか信じない。』
ネットで手軽に情報が得られる現代人への
痛烈な批判がリンク先文中に書かれていま す。
自らの意見をネットや数値で安易に補強し 自己満足に陥ることなく。時には自らを客 観視するために自らを省み、本来の目指す べき目的地がどこなのか。振り返る謙虚さ が大切ではないでしょうか。


























コメント