ハーモニーを奏でるもの
- 山口 祐臣
- 2016年8月3日
- 読了時間: 2分

先日読みましたいつも購読している雑誌の記事。 久しぶりに、感銘を受けるお話でした。 世界的指揮者である小澤征爾氏とレクサスCBOの 豊田章男氏の対談。 楽譜と自動車の設計図という共に「型」が ありながら、「味」という曖昧なものの
差が出るのは何故だろうという豊田氏の 興味深い切り口からスタートします。 小澤氏は楽譜の「行間を読む」ということ。 ホールや季節、天候、そして楽団の違いという 「現場で指揮する」ことを具体的な事例として 挙げていきます。 「ベルリンフィルは半分近くがドイツ人以外の 外国人だが、ベルリンの音がするし、ボストンも メンバーがどんなに入れ替わっても、ボストンの 音がする。〜音が楽団に根付いている」 豊田氏にはレクサスを世界的に認めてもらうための ヒントを小澤氏との話から求めていたようですが ここに大きなヒントがあるように感じます。 ブランドも長い年月の中で、デザイナーや社員は 入れ替わっていきますが、その都度印象が変わって いては一貫性がありません。 人が変わり、時代と共に新しい空気を取り入れつつ ブランドの持つ精神という軸がぶれないことにより 「伝統」という得難い価値を手にすることが 出来ます。 「伝統と革新」 以前在籍した会社のポリシーでしたが、哲学を もちつつ、進取の精神を持つ。 自らの持つ価値とは何なのか。 社会や顧客に提供する価値は。 非常にシンプルですが難しい問いかけです。 ブランドがブランドたり得るものが何かとの問い。 世界的な大企業でも簡単には答えを見出すことが 出来ないようです。

























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