SAPPORO∽SEATTLE?
- 山口 祐臣
- 2016年7月4日
- 読了時間: 3分

昨日まで行われたサッポロビールのお祭りを 楽しんだ後、同じ敷地にある博物館を見学し てきました。 自前の技術者をドイツに派遣して学ぶと共に、 足りない部分を補うために、積極的に海外から 技術者を招聘し世界最先端の技術を学ぼうと する姿勢が感じられます。 さらには、国内のみならず当初から輸出産業を 目指していたことも記されています。有名な クラーク博士の教えである農業も含め、札幌という 街は海外の技術や文化を受け入れる進取の精神を もち、国際都市を志向していたことが分かります。 赤煉瓦の建物と青々とした広い芝生をを眺めながら ふと気がついたのは、アメリカの一地方都市であり ながらマイクロソフトやアマゾン、スターバックス など若く活力に満ちた企業が集まったシアトルとの 相似性。 首都から遠く離れた北の地にあり、海、湖、山、川 など自然が豊かで食材も豊富。リンゴやチェリー など農業も盛んで主要産業のひとつ。 劇場やギャラリーも多く、オペラや野外コンサート も頻繁に行われているそう。 スポーツはシアトルマリナーズを筆頭にアメフトや サッカー観戦も出来るスポーツイベントも豊富。 名門大学ワシントン大学があり、優秀な人材確保が 可能。医療機関も充実。企業や工場が進出する土地 が十分にあり最寄りに国際空港。 札幌の例をひとつずつ挙げるまでもないでしょう。 つまり要件の多くはすでに整っているのです。 シアトルの人口は急増しているとはいえ70万人 にも達していません。 数年前知り合ったフランス人夫妻とニセコで スキーを楽しんでいた際に東京在住の彼が口にした 言葉。「僕は世界中を投資の仕事で回っているよ。 でも雪のない地域のオファーはどんなに魅力的でも 全て断っているんだ。なぜって?スキーが出来ない からさ!北海道は最高だよ。札幌に僕の仕事が あれば、住みたいくらいさ!」と熱っぽく語って いたのが印象的でした。 街の魅力に加えて、企業が進出する要件が満たされ たならば、地方都市にも大きく変貌する可能性が 秘められています。歴史的背景からも、環境や 文化的にもその土壌は十分にあると感じます。 今のままで良いと、今の延長線上でいいと思わない 自分を発見したら。 道に迷っている海外観光客の方に一声かけてみて ください。そこから明日の札幌の何かが変わる かも知れません。私たちには先人たちの フロンティアスピリッツが脈々と受け継がれて いるはずですから。

























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