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大通ヒルズは五稜星の夢を見るか 2

  • 山口 祐臣
  • 2016年7月1日
  • 読了時間: 3分

札幌は、雪まつりやよさこいソーラン祭りなどの知名度の高いイベントに加え。 PMFやシティジャズ、さっぽろ芸術祭などの国際色豊かなアートイベントが増えたことに より年間を通して海外からの訪問客も多く訪れます。 また、北にモエレ沼公園、西に道立近代美術館、南に芸術の森。誇るべきアートスペースが 数多くあります。それら「人」「場所」「こと」をつなぐコアとして「ヒルズ」には 中心街での情報発信の役割も果たすことが期待されます。

先日行われた国民投票によりEU離脱を選択した結果、大混乱を収束できずにいるイギリスを 見るまでもなく、あらゆる面でのグローバル化の流れを止めることはできません。 また、国内消費の低迷や少子高齢化による市場の縮小も避けられません。そうした課題への ひとつの解決策として街の魅力を高め国際競争力をつけることにより、人やお金の流れを 生み出すことが挙げられます。 人を惹きつける魅力は人それぞれ異なります。パリ・ロンドン・ニューヨーク・香港・東京。 人々を魅了する世界の都市は必ずといっていいほど、ビジネスだけではない独自の磁力を 持っています。自然、文化、食、アート、ナイトシーン。積み重ねた魅力が融合することで 街そのものがブランドとなり抗いがたい強力な磁力を発します。 海も川もあり自然豊か。かつ降雪地でスノーリゾートも最寄りに多数あり。 しかも歴史が浅く、宗教や風習などのしがらみが極めて少ないという世界的にも極めて稀な 恵まれた環境にある190万都市さっぽろ。文化、経済での厚みを増すことができれば。 多彩な魅力をいかし、世界中の人々が集うダイバーシティ都市となることで他に類を見ない 新たな情報発信地となり得る可能性すらあります。 150年以上前の開拓使判官「島義勇」が原野の雪原に「五州第一の都」つまり世界一の街を 作ろうと夢見、現在に至る札幌の礎を作りました。驚くべきことに、この段階ですでに南1条通と 創成川を軸にした碁盤の目の街並み、道庁の現在地への建設と北側の行政区、南側の商業区を 分断する大通の構想があったそうです。現代の私たちは日々の生活の中で目にし利用している 訳ですから、改めて未来を見据えたグランドデザインの重要性も感じることが出来ます。 世界情勢や経済環境が激変する今世紀。TPP条約も締結間近ですが。奇しくも札幌開拓が 始まった時も、長きに渡った鎖国が解かれ日米修好通商条約が締結されて11年後という大きな うねりの最中でした。先行きへの不透明感を感じる今こそ50年先、100年先の未来を見据えた 第二の開拓精神が求められています。 140年前に開拓使麦酒醸造所、現在のサッポロビールが産声をあげました。今は国内のみならず 海外の多くの人々を美味しいビールで楽しませています。今日の仕事が明日を作り、未来を創る。 再開発が行われる北1西1では、今日もビルが上へ上へと伸びていっています。 スマホを見ながら歩くのではなく。時には立ち止まりビルを見上げて、札幌という街の今を見て 未来に思いを馳せてみることも必要ではないでしょうか。

 
 
 

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